EC事業を立ち上げたときに最初に迷うのが、プラットフォーム選択です。ShopifyとMakeShop、どちらで始めるべきかを悩む事業者は非常に多いです。多くのEC担当者は「機能が充実している方」「料金が安い方」という表面的な比較で判断しがちです。
しかし実際には、事業の成長段階と売上規模によって、最適なプラットフォームは大きく異なります。月商30万円のうちに選ぶべきプラットフォームと、月商500万円に達したときに検討すべきプラットフォームは別です。
この記事では、EC担当者の事業規模と成長段階に応じて、どちらを選ぶべきか、そしていつ乗り換えるべきかを詳しく解説します。「とにかく安く始めたい」「グローバル展開を視野に入れている」「日本市場に特化して運用したい」といったご相請があれば、ぜひお気軽にご相請ください。▶ サービス紹介資料をダウンロードする(無料)
ShopifyとMakeShopの大きな違い:コスト体系と機能アプローチ
ShopifyとMakeShopは、同じ自社ECプラットフォームでありながら、根本的なビジネスモデルと機能設計思想が異なります。この違いを理解することが、正しいプラットフォーム選択の第一歩です。
Shopifyは、グローバル展開を前提に設計されたプラットフォームです。月額約33ドルの基本料金で最小限の機能から始められ、必要に応じてアプリを追加して機能を拡張していくモデルです。本社はカナダにあり、世界中で200万以上のストアが利用しています。初期費用がゼロで、基本料金も低いため、とにかく安く始めたいEC初心者向けの選択肢として認識されています。一方で、在庫管理、集客機能、配送対応といった機能を充実させるには、有料アプリの導入が必須になります。
MakeShopは日本国内市場を想定して開発されたプラットフォームです。ストアを開設した時点で、商品登録、注文管理、顧客管理、汹済、配送などの主要機能がすべてパッケージ化されています。また国内特化の強みとして、電話サポートが充実しており、わからないことがあればすぐに相談できる体制が整っています。販売手数料が0円という点も、MakeShopの特徴です。一方で月額料金は12,100円(プレミアムプラン)からと、Shopifyの基本プランより高く設定されています。
つまり、Shopifyは「自分たちで機能を選び抜いて、カスタマイズしたい事業者向け」、MakeShopは「必要な機能がすでにパッケージ化されており、すぐに運用を始めたい事業者向け」という違いがあります。この違いが、売上規模によって有利・不利が入れ替わる原因になります。
月商30~100万円:Shopifyがベストな理由と選ぶべきプラン
EC事業を立ち上げたばかりで、月商がまだ30~100万円の段階では、Shopifyを選ぶことをお勧めします。この段階での最大の課題は、「いかに初期投資を抑えるか」「どの機能が本当に必要か」という点です。
月商30万円の段階では、複雑な機能や多機能は必要ありません。商品ページを作り、決済を受け付け、注文を管理する。この基本的な機能さえあれば十分です。Shopifyの基本プラン(月額$33)であれば、これらの基本機能がすべて含まれています。初期費用がゼロなので、とにかく低コストで始めたい段階では最適です。
月商が50万円、100万円と増えてくると、顧客管理やマーケティング機能の必要性が高まります。Shopifyであれば、この段階で必要なアプリだけを追加することができます。例えば、顧客リスト管理には「Klaviyo」(メールマーケティング機能付き、月額20ドル以上)、在庫管理を自動化したければ「Stock Sync」(月額15ドル程度)といったアプリを個別に導入できます。このアプリを追加していく過程で、自社にとって本当に必要な機能が何かが徐々に明確になります。
月商100万円に達した時点でのShopifyの実質コスト率を計算すると、以下のようになります。基本料金月額33ドル(約3,300円)、決済手数料2.9%+30セント、アプリ費用(概ね月額500~3,000円程度)を合算すると、月商100万円あたりの総コスト率は約5.4%です。これは月商に対して54,000円の支出を意味します。
一方で、Shopifyを選ぶ際の大きなメリットは、グローバル展開の準備ができるという点です。事業が国冇で安定した後に、越境ECや多言語展開を検討する際も、Shopifyであればプラットフォーム変更なしで対応できます。多くのEC事業者は最初は国内向けで始まりますが、成長段階で海外展開を視野に入れるようになります。その時点でShopifyの資産がそのまま活きます。
月商100万円までの実質コストの内訳
Shopifyで月商100万円の段階での詳細なコスト内訳は以下の通りです。基本料金が月額33ドルで約3,300円、決済手数料が売上の2.9%で約29,000円、アプリ費用が月額1,500円程度、合計で月額33,800円程度になります。これは月商に対して3.4%の手数料率です。一方で、月商100万円までの段階では、MakeShopを選ぶメリットはまだ限定的です。
初期段階のプラットフォーム選択ケーススタディ
実際の業種別の事例をご紹介します。アパレルブランドの場合、月商50万円の段階での初期投資は、Shopifyでは基本料金と商品写真撮影、テンプレートカスタマイズで約50万円程度で立ち上げられます。一方でMakeShopでは、セットアップサポートや初期テンプレート設定で月額費用が発生し始めます。食品や生鮮品を扱うEC事業の場合、温度管理や配送スピードが重要になり、複数の配送業者との連携が初期段階から必要です。この場合、Shopifyでも適切なアプリを選択することで対応できますが、MakeShopの日本特化の配送機能がすでにビルトインされている点は魅力的です。コスメやサプリメント販売では、顧客リスト管理とリピート購買の促進が最優先となり、Shopifyのメールマーケティングアプリ(Klaviyoなど)の方が、細かい顧客セグメント設定ができるため、初期段階ではShopifyが有利です。
初期段階でのプラットフォーム選択は、単なるコストだけではなく、事業者の技術リテラシーや今後のリソース配分も大きく影響します。自社にマーケティング専任チームがあり、複雑なシステム構築に対応できる企業であれば、Shopifyの柔軟性がメリットになります。一方で、マーケティング人材が限定的で、運用シンプルさを優先したい企業であれば、MakeShopの標準機能で十分対応できます。また、初期段階での選択が後の成長に大きく影響することを認識することも重要です。立ち上げ段階でShopifyを選んだ場合、将来的に楽天市場などへの出品拡大を検討する際に、プラットフォーム乗り換えの手間が発生します。一方で、初期段階でMakeShopを選んだ場合は、その後の複数モール運営が比較的容易になります。
月商100~500万円:コスト効率を考え始めるターニングポイント
月商が100万円を超え、200万円、300万円と増えてくると、プラットフォーム選択の判断基準が変わります。この段階では、単純な「安さ」ではなく、「実質コスト効率」を考慮する必要があります。
月商200万円の段階でのコスト試算をしてみます。Shopifyの基本料金月額33ドル(約3,300円)、決済手数料2.9%で約58,000円、アプリ費用が増加傾向で月額3,000~5,000円程度になります。合計で月額64,000~66,000円程度です。これは月商に対して3.2~3.3%の手数料率になります。一方でMakeShopは月額12,100円で、販売手数料が0円です。つまりコスト差は月額50,000~54,000円程度になります。
月商300万円に達した段階でも、Shopifyであれば月額60,000~70,000円程度のコスト(約2%の手数料率)で運用できます。ただし、この段階で重要な判断ポイントが出現します。それは「アプリ費用の積み重ね」と「運用の複雑性」です。月商300万円に達したEC事業では、Shopifyのアプリを複数導入することが常態化し、それに伴うシステム管理の負荷が大きく増加します。アプリの相互連携、バージョン管理、トラブル対応など、技術的な運用負荷が月々発生するようになります。
Shopifyはアプリで機能を追加していくモデルなので、以下のような場面で追加費用が発生します。メール配信を自動化する「Klaviyo」は月額20ドル以上、LTV分析を行う「Littledata」は月額29ドル以上、複数チャネル販売を管理する「Zapier」も月額29ドル以上といった具合に、必要な機能ごとにアプリ代が積み重なります。月商300万円に達すると、これらのアプリが事実上必須になり、総アプリ費用が月額10,000円を超えることも珍しくありません。
一方で、運用面でも複雑性が増します。複数のアプリを組み合わせて運用することになるため、アプリ同士の連携確認、バージョン更新への対応、トラブル時のサポート対応など、一つ一つのアプリについて理解していく必要があります。
この段階で初めて、MakeShopの「すべてパッケージ化」というメリットが現実的になります。MakeShopであれば、月額12,100円でほぼすべての機能が含まれています。メール配信、LTV分析、複数チャネル管理といった機能も、追加費用なしで利用できます。運用の複雑性も格段に低くなります。
月商200万円での実質コスト比較
月商200万円の段階でのコスト比較を詳細に行うと以下の通りです。Shopifyは基本料金3,300円、決済手数料58,000円、アプリ費用4,000円で、合計65,300円(3.3%の手数料率)です。MakeShopは月額12,100円で、実質差額は月額53,200円です。年間では約638,000円のコスト差が生じます。ただし、この数字だけでは判断できません。Shopifyで月額10,000円分のアプリを導入した場合、実質的には同等のコスト(MakeShop側はさらに低い)になる可能性があります。
成長段階でのアプリエコシステム詳述
Shopifyのアプリエコシステムについて、月商規模別の具体例をご紹介します。月商100万円から200万円の段階では、最優先導入アプリは「Klaviyo」(メール配信・マーケティング自動化、月額0~20ドル)と「Stock Sync」(在庫管理、月額15ドル)が推奨されます。この2つで月額約5,000円程度の追加費用がかかります。月商200万円から300万円の段階では、「Littledata」(顧客分析・LTV計算、月額29ドル以上)、「Recharge」(定期配送・サブスクリプション、月額20ドル以上)といった、より高度な運用支援アプリが必須になります。月商300万円を超えると、「Yotpo」(レビュー管理、月額25ドル以上)、「Smile」(ロイヤリティプログラム、月額50ドル以上)といったアプリまで検討対象になり、総アプリ費用が月額15,000~20,000円に達することがあります。
成長期の業種別ケーススタディ
アパレルブランドが月商200万円に達した事例では、Shopifyでの運用でアプリ費用が月額8,000円程度に増加し、MakeShopへの乗り換えを検討し始めました。理由は複数チャネル化(楽天市場出品予定)と在庫管理の複雑性がShopifyアプリでは追いつかなくなったためです。一方で、プレミアム食品を扱うEC事業が月商200万円に達した場合、リピート購買促進が最優先課題となり、「Klaviyo」や「Recharge」による定期配送化が戦略的に重要になるため、Shopifyを継続する方が有利でした。美容・コスメのD2Cブランドが月商300万円に達した事例では、「Yotpo」によるレビュー管理とSNS連携が売上向上に直結したため、Shopifyの柔軟なアプリ選択が経営戦略上のメリットになりました。
月商500万円~1000万円:MakeShopへの乗り換えを検討するレンジ
月商が500万円を超え、700万円、1000万円に向けて成長していく段階では、MakeShopへの乗り換えを真剣に検討すべき時期に入ります。この段階での判断軸は「コスト効率」よりも「安定運用」と「サポート体制」になります。
月商500万円の段階でのShopifyの実質コストを計算してみます。基本料金が月額33ドル(約3,300円)、決済手数料が2.9%で約145,000円、アプリ費用が月額15,000~20,000円程度になります。これで合計160,000~165,000円です。月商に対して3.2~3.3%の手数料率です。一方でMakeShopは月額12,100円で、同じく決済手数料が0円という構成です。年間でのコスト差は月額150,000円超、年間で1,800,000円以上になります。
ただし、月商500万円の段階でShopifyを継続することが完全に不利なわけではありません。Shopifyの場合、売上に応じて料金プランを上げていくことで、より上位の機能やサポートを受けることができます。月額299ドルの「Advanced」プランにアップグレードすれば、より高度な分析機能や優先サポートが得られます。しかし、それでもなお、MakeShopの月額12,100円という価格とのコスト差は大きく開きます。
月商500万円に達した事業者の多くは、以下のような課題に直面します。第一に、カスタマーサポートの充実です。売上が増えると、顧客からの問い合わせも増加します。Shopifyは主にメールサポートとチャットであり、複雑な問題は英語でのやり取りになることもあります。一方で、MakeShopは日本語での電話サポートが充実しており、当日中に問題解決することが期待できます。
第二に、日本特有の配送・決済対応です。月商500万円を超えた事業の多くは、複数の配送キャリア(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便など)との契約を結び、送料の自動計算や配送ラベルの自動生成を求めるようになります。MakeShopはこれらの機能が最初からビルトインされており、のし対応、送り状連携も標準機能として搭載されています。また楽天市場との直接連携機能も備えており、複数モール運営時の在庫一元管理が効率的です。Shopifyでこれらの機能を実現するには、複数のアプリ組み合わせと複雑な設定が必要です。
第三に。越境ECの検討です。月商500万円に達したEC事業者の中には、成長の次のステップとして「海外販売の検討」を始める企業が増えます。Shopifyはこの点で圧倒的に有利です。多言語対応、複数通貨対応、国際決済、国際配送の連携など、グローバル展開に向けた機能が充実しています。一方で、MakeShopは国内市場特化なので、海外展開を視野に入れた場合は、別のプラットフォーム(ShopifyやWooCommerceなど)への移行が必要になります。
つまり、月商500万円~1000万円の段階での判断は「今後、越境ECを目指すのか」「国内市場に特化して深掘りするのか」という経営方針によって、大きく変わります。国内市場に特化する方針であれば、MakeShopへの乗り換えはほぼ必須です。越境ECを視野に入れるのであれば、Shopifyの継続がお勧めです。
この段階での乗り換え判断は、単なる経営判断ではなく、技術的な検討も重要になります。Shopifyで構築した独自の機能拡張やカスタマイズが多いほど、MakeShopへの乗り換え時に失われる資産が多くなります。Shopifyで独自に開発したアプリやシステムとの連携機能がある場合、乗り換え後もそれらを継続利用できるかどうかを事前に確認することが重要です。
月商500万円での実質コスト比較
月商500万円の段階でのコスト比較は以下の通りです。Shopifyは基本料金3,300円、決済手数料145,000円、アプリ費用18,000円で、合計166,300円です。これは月商に対して3.3%の手数料率です。MakeShopは月額12,100円で、年間コスト差は約1,849,200円です。ただし、Shopifyで月額299ドルの「Advanced」プランにアップグレードした場合、基本料金は月額30,000円になり、アプリ費用が削減される可能性があります。その場合でも、MakeShopとの差は月額100,000円前後になります。
成長期での日本市場対応の詳述
MakeShopの日本市場向け標準機能について、実装例をご紹介します。のし対応機能では、お中元・お歳暮・内祝いなどの季節ギフト対応が標準装備されており、複雑な指定納期への対応も可能です。送り状連携では、ヤマト運輸の「ネコポス」「宅急便」、佐川急便の「飛脚宅配便」、日本郵便の「ゆうパック」との自動連携が組み込まれており、受注情報を自動的に各キャリアに送信できます。楽天市場との商品連携では、楽天側で登録した商品情報が自社EC側に自動同期されるため、重複管理の手間が削減されます。加えて、在庫同期機能により、どちらかのプラットフォームで販売された商品は、自動的にもう一方の在庫が減少します。
大規模事業者のケーススタディ
アパレルブランドがShopifyで月商500万円に達し、楽天市場への出品を検討していた事例では、Shopifyとの複数モール管理の複雑さから、MakeShopへの乗り換えを決定しました。乗り換え後は、楽天側のデータ連携機能により、運用工数が約40%削減されたと報告されています。食品・飲料事業者が月商700万円で複数キャリア配送に対応していた事例では、Shopifyで個別に設定していた配送ルール設定が、MakeShopでは標準機能で自動化でき、配送業務のリードタイムが大幅に短縮されました。美容・コスメのD2Cブランドが月商600万円で海外展開を検討していた事例では、国内市場での安定運用をMakeShopで実現した上で、海外向けの新規サイトはShopifyで構築するという戦略採用により、リソース効率を最大化しました。
月商1000万円以上:プラットフォーム戦略の見直し
月商が1000万円を超えた段階では、Shopify、MakeShopという二者択一では収まらない、より戦略的なプラットフォーム選択が必要になります。この段階では単なるプラットフォーム比較ではなく、事業全体の成長戦略に基づいた判断が求められます。
月商1000万円を超えた事業者の場合、多くは以下のうちのいずれかの戦略を採っています。
第一のパターンは「国内市場の深掘り+複数チャネル化」です。この場合、楽天市場やAmazonなど、複数のモール型プラットフォームと併用しながら、自社ECも運用する企業が多いです。この場合、MakeShopはチャネル統合機能が充実しているため、複数のモール商品をまとめて管理できるという利点があります。複数モール間での在庫同期、受注管理の一元化、顧客情報の統合などが効率的に実現されます。
第二のパターンは「越境EC・グローバル展開」です。月商1000万円で国内市場が一定程度飽和した企業の多くは、海外市場への進出を検討します。この場合、Shopifyは多言語対応、複数通貨対応、国際決済(Stripe、2Checkout等)が標準装備されており、越境ECに向けた拡張が容易です。MakeShopではこの対応が難しいため、プラットフォーム移行が必要になります。Shopifyならば、例えば日本語・英語・中国語での販売サイトを同一管理画面から運用できますが、MakeShopでは難しいです。
第三のパターンは「完全カスタマイズ・コマース」です。月商1000万円を超ぁた後、競合との差別化を追求する企業の中には、プラットフォームに依存しない、完全オリジナルのシステム構築を選択する企業もあります。この場合、Shopify APIやカスタム開発によって、自社独自の機能を組み込んでいくことになります。ブランド独自の顧客体験、特殊な決済フロー、複雑なレコメンデーションエンジンなどが実装されます。
月商1000万円以上の段階では「安さ」はもはや判断軸ではなく、むしろ「戦略的な成長」「ブランド構築」「多角化展開」といった経営レベルの判断が優先されます。この段階では、プラットフォーム選択よりも、選択したプラットフォームでいかに効率的に成長を加速させるかという、運用戦略が重要になります。
費用シミュレーション:月商規模別に実際のコストを計算する
ここまでのセクションで個別に説明したコスト比較を、詳細にまとめます。実際の事業訠画を立てる際には、これらのコスト数値を参考に、自社の成長段階を明確にした上で、プラットフォーム選択を判断してください。プラットフォーム選択は単なるコスト問題ではなく、事業規模の成長に伴う運用負荷の変化も大きく影響します。月商規模が増えるにつれ、単純なコスト比較だけでは判断できない要素が増えてきます。例えば、サポート体制の充実度、運用の複雑性、将来的な事業展開の自由度など、定量的には測りにくい要素が経営判断に大きく影響するようになります。
月商30万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円の基本料金、決済手数料約8,700円、アプリ費用約500円で、合計12,500円です。手数料率は約4.2%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約4%です。この段階ではほぼ同等のコストですが、Shopifyはアプリが最小限のため、初期段階ではShopifyがお勧めです。
月商50万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円、決済手数料約14,500円、アプリ費用約1,000円で、合計18,800円です。手数料率は約3.8%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約2.4%です。コスト差は月額6,700円程度で、まだShopifyが有利です。
月商100万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円、決済手数料約29,000円、アプリ費用約1,500円で、合計33,800円です。手数料率は約3.4%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約1.2%です。ここで初めて、MakeShopの「低コスト」というメリットが現れます。コスト差は月額21,700円で、年間約260,400円です。ただし、Shopifyでもまだ十分安いため、機能の拡張性を重視する場合はShopifyを継続する価値があります。
月商200万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円、決済手数料約58,000円、アプリ費用約4,000円で、合計65,300円です。手数料率は約3.3%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約0.6%です。コスト差は月額53,200円で、年間約638,400円です。この段階から、MakeShopへの乗り換えを本格的に検討し始める企業が増えます。
月商300万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円、決済手数料約87,000円、アプリ費用約7,000円で、合計97,300円です。手数料率は約3.2%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約0.4%です。コスト差は月額85,200円で、年間約1,022,400円です。この段階でコスト差が大きく開きます。国内市場特化戦略であればMakeShopへの乗り換えを本格的に検討すべき段階です。
月商500万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円、決済手数料約145,000円、アプリ費用約18,000円で、合計166,300円です。手数料率は約3.3%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約0.24%です。コスト差は月額154,200円で、年間約1,850,400円です。この段階では経営判断として「国内特化ならMakeShop、グローバル展開ならShopify」という基準が明確になります。
月商1000万円の段階では、Shopifyは月額約3,300円、決済手数料約290,000円、アプリ費用約25,000円で、合計318,300円です。手数料率は約3.2%です。MakeShopは月額12,100円で、手数料率は約0.12%です。コスト差は月額306,200円で、年間約3,674,400円です。この段階では、単純なコスト比較より「戦略的選択」が重視されます。
月商規模が増えるにつれて、各プラットフォームの選択理由も大きく変わります。初期段階のShopify選択は「安さと柔軟性」でしたが、成長段階での選択判断は「運用効率と将来戦略」になります。月商100~300万円の段階では、コスト差と運用の複雑性のバランスを判断する必要があります。月商300~500万円では、日本市場での安定運用か、グローバル展開への準備か、という経営ストラテジーに基づいた判断が求められるようになります。月商500万円を超えると、単なるプラットフォーム比較ではなく、事業全体のポートフォリオマネジメント(複数プラットフォームの同時運用など)を考慮した判断が必要になります。
決済画面UXの違い
コスト以外にも、実務面で重要な違いがあります。それが決済画面のユーザーエクスペリエンスです。決済画面の設計は、離脱率に直結する重要な要素です。
Shopifyの決済画面は、顧客の配送先住所入力を最優先にする設計になっています。これはグローバル展開を想定した設計で、複数国への配送に対応するための配慮です。一方で、日本国内の配送のみを想定した場合、「配送先住所→氏名→郵便番号」という入力順序は、顧客にとって不自然に感じられることがあります。国内顧客の多くは、郵便番号から住所を自動補完してもらうことを期待しており、順序が異なると入力時の操作負荷が増加します。
MakeShopの決済画面は、日本の顧客行動を想定した設計になっています。「氏名→郵便番号→住所→電話番号」という入力順序で、顧客が自然に入力できるようになっています。また、電話番号や会社名などの項目も、細かくカスタマイズできます。日本国内の顧客層にとっては、このUI設計の違いが離脱率の低下につながることがあります。
月商300万円を超えた段階での顧客数の増加に伴い、1%の離脱率改善でも月間3万円以上の売上增加につながります。この観点から㢛ても、日本市場特化であれば、MakeShopの細かなUI調整が実務的に有利です。実際、多くの日本国内のEC事業者がMakeShopに乗り換える際、決済画面のUI改善による離脱率低下を最大のメリットの一つとして挙げています。決済フロー全体の最適化により、同じ月商規模でも売上が10~15%向上することも珍しくありません。
乗り換え時のデータ移行リスクと対策
ShopifyからMakeShopへの乗り換えを検討する際に、最大の懸念点は「既存データの移行」です。顧客データ、購入履歴、ポイント情報などが、どの程度移行可能かは、事前の綿密な調査が必須です。
顧客マスターデータ(氏名、住所、メールアドレス、電話番号)は、CSV形式でのエクスポート・インポートで比較的容易に移行できます。ただし、データ形式の違いによる項目のズレに注意が必要です。例えば、Shopifyではビルトインされている「顧客ID」は、MakeShopでは自動生成されるため、既存の顧客IDとのマッピングが必要になる場合があります。
購入履歴データの移行は、より複雑です。Shopifyでは注文ID、商品ID、数量、金額、決済手段などが細かく記録されていますが、MakeShopの購入履歴形式とは異なります。完全な移行は難しく、顧客にとって最も重要な「過去の購入内容」のみを移行し、詳細な分析データは移行しないという判断を行うことが多いです。
ポイント履歴や会員ランク情報の移行は、事実上不可能に近いです。システム仕様の根本的な違いにより、既存ポイント情報を完全に移行することはできません。この場合、乗り換え前にポイント還元キャンペーンを実施し、既存ポイントを全て使い切ってもらった上で、乗り換え後に新しいポイントシステムを開始する、という方法が採られます。
乗り換え時の実務的な流れとしては、第一段階として乗り換え予定日の3ヶ月前から、既存ポイントの使い切りキャンペーンを告知します。第二段階として、乗り換え予定日の1ヶ月前に顧客向けの告知メールを複数回配信し、新プラットフォームでの変更点を説明します。第三段階として、乗り換え予定日の1週間前に、全顧客向けの最終告知を行います。第四段階として、乗り換え当日は顧客サポート体制を強化し、トラブルに素早く対応できる体制を構築します。乗り換え後1ヶ月間は、既存顧客向けのフォローアップメールを定期配信し、「新しいプラットフォームでも変わらずサービス提供いたします」というメッセージを繰り返し発信することで、顧客離脱を最小化します。
データ移行において特に注意が必要なのは、顧客の過去購入履歴です。Shopifyでは詳細な購入データ(商品ID、数量、金額、購入日時、決済手段など)がすべて保存されていますが、この情報を完全に移行することは技術的に非常に困難です。多くの場合、顧客マスターデータのみを移行し、過去の注文履歴は参照用のアーカイブとして別管理することになります。この際に重要なのは、顧客に対して「過去のポイントは新システムに統合されます」という明確な告知と、それに伴う補償(クーポンの発行など)を事前に用意することです。また、乗り換え後の初回購買時に新ポイント獲得ができることを大きくアピールし、新システムでのリピート購買を促進する施策も合わせて実施することが重要です。
関連記事:Shopifyとは?料金・機能・メリット・デメリット・始め方まで初心者向けに徹底解説
関連記事:自社ECのプラットフォーム選定ガイド|Shopify・BASE・MakeShop・STORESを徹底比較
関連記事:自社ECサイトの費用はいくらかかる?構築や運用、内製化まで完全解説
よくある質問
Q:初めてEC事業を始めるのですが、Shopifyを選んだ方がいいですか、MakeShopを選んだ方がいいですか?
A:初期段階(月商100万円未満)であれば、Shopifyをお勧めします。理由は初期費用がゼロ、月額費用が安いという点です。また、機能をアプリで自由に追加できるため、成長に応じて機能を選択できるというメリットがあります。MakeShopは月額12,100円からのコストがかかるため、売上がまだ低い段階では相対的に負担が大きくなります。月商100万円を超えるまではShopifyで、その後の売上推移を見てMakeShopへの乗り換えを検討するのが、多くのEC事業者が採っている戦略です。
Q:Shopifyから MakeShopに乗り換える場合、既存の顧客データやポイント履歴はそのまま移行できますか?
A:顧客データ(氏名、住所、メールアドレス)の移行は、CSV形式でのエクスポート・インポートで対応できます。ただし、ポイント履歴や購入履歴の詳細データについては、システム仕様の違いがあるため、完全な移行は難しい場合があります。乗り換え前に、両社のサポート部門に移行内容を相談し、どのデータが移行でき、どのデータが失われるかを事前に確認することをお勧めします。移行過程での顧客離脱を最小化するために、移行予定日の1ヶ月前から告知を行い、既存顧客に対して「新システムでもいつもありがとうございます」というメッセージを事前に発信しておくことが実務的です。
Q:Shopifyで越境ECを始めたいのですが、MakeShopでも対応できますか?
A:MakeShopは日本市場特化のプラットフォームなので。越境EC機能は限定的です。多言語対応、複数通貨対応、国際配送との連携といった、越境ECに必須の機能がビルトインされていません。越境EC展開を視野に入れている場合は、プラットフォーム選択時点からShopifyを前提に構築することをお勧めします。Shopifyであれば、多言語テンプレート、複数通貨対応の決済ゲートウェイ(Stripe、Shopifyペイメント等)、国際配送キャリア(DHL、Fedex等)との連携がすべて標準装備されています。
Q:Shopifyはアプリが多く、どれを選べば良いのかわかりません。
A:初期段階(月商100万円未満)では、アプリの導入は最小限に抑えることをお勧めします。Shopifyの基本機能だけで、ほぼ全ての運用ができます。月商が増えるに伴い、以下の優先順位でアプリを導入することが実務的です。第一段階は「メール配信(Klaviyo)」、第二段階は「在庫管理(Stock Sync)」、第三段階は「顧客分析(Littledata)」という流れが一般的です。各アプリを導入する際には、30日間の無料トライアル期間を活用して、実際に使い勝手を確認してから有料化することをお勧めします。
Q:月商が150万円の段階で、すでにMakeShopへの乗り換えを考えた方がいいですか?
A:月商150万円の段階では、Shopifyを継続することをお勧めします。この段階でのコスト差は、月額30,000円程度であり、年間360,000円です。一方で、乗り換え時の手続き費用(データ移行サポート、新しいテンプレート設定など)が数万円かかることを考えると、乗り換えメリットは限定的です。月商200~300万円に達した段階で、改めてコスト試算を行い、乗り換えするかどうかを判断する方が実務的です。
Q:楽天市場と自社ECを併運用しています。Shopifyか MakeShopか、どちらがいいですか?
A:楽天市場との併運用の場合、MakeShopをお勧めします。MakeShopには「楽天市場との商品連携機能」がビルトインされており、楽天市場に出品している商品を、簡単に自社EC側にも出品できます。在庫管理も、どちらかのプラットフォームで受注すれば、もう一方の在庫が自動的に減少するという仕組みになっています。Shopifyでこれらの機能を実現するには、複数のアプリ組み合わせと複雑な設定が必要です。月商500万円程度までであれば、楽天との連携を考えたときは、MakeShopの方が実務的に優位です。複数プラットフォーム運営による運用負荷を軽減できるという点は、事業成長期において非常に重要な判断要素となります。
まとめ
ShopifyとMakeShopの選択は「どちらが優れているか」という二者択一の問題ではなく、「現在の売上規模」と「今後の事業戦略」に応じた判断です。月商30~100万円の初期段階では、初期費用がゼロで機能拡張の自由度が高いShopifyをお勧めします。
月商100~300万円に達するに従って、コスト効率が徐々に変わり、月商300万円を超えた段階で、国内市場特化戦略であればMakeShopへの乗り換えが実務的に有利になります。月商500万円を超えた段階では、単なるコスト比較ではなく、越境EC展開を視野に入れるか、国内市場に特化するかという経営戦略レベルの判断が優先されます。
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