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楽天RMS活用ガイド|データ分析・アクセス解析で売上を伸ばす店舗運営術

楽天市場に出店しているにもかかわらず、「どのデータを見ればいいかわからない」「売上が伸び悩んでいるが原因が特定できない」という声をよく耳にします。楽天市場の店舗運営において、RMS(Rakuten Merchant Server)は単なる管理ツールではなく、売上改善の「羅針盤」です。アクセス数・転換率・客単価・リピート率といったKPIをRMSで正確に把握し、データに基づいた施策を打つことが、楽天市場での安定した成長に直結します。

「RMSのデータをどう活用すれば売上につながるかわからない」「数字は見ているが改善施策への落とし込み方がわからない」といったご相談があれば、ぜひお気軽にご相談ください。▶ サービス紹介資料をダウンロードする(無料)

目次

楽天RMS(Rakuten Merchant Server)とは

楽天RMS(Rakuten Merchant Server)は、楽天市場に出店する店舗が使用する統合型の店舗運営管理システムです。商品ページの作成・編集、注文管理・配送手配、メルマガ配信、クーポン発行、売上・アクセスデータの分析まで、楽天市場での日常的な店舗運営に必要な機能がすべてRMSに集約されています。

RMSの基本的な役割と機能概要

RMSが担う機能は大きく「店舗運営系」と「データ分析系」に分けられます。店舗運営系には商品登録・編集、受注管理、発送処理、顧客対応(R-Chat)、メルマガ・クーポン配信などが含まれます。データ分析系には店舗カルテ、アクセス・流入分析、売上・商品分析、顧客分析、広告効果測定などが含まれます。

楽天市場での出店においてRMSは唯一の公式管理ツールであり、日々の運営からデータ分析まで、ここを起点に店舗戦略が立案・実行されます。特にデータ分析機能は楽天市場特有の指標(楽天内検索キーワード・RPP広告効果・楽天スーパーSALE時の流入増加など)を計測できる点が大きな強みです。

RMSへのアクセス方法と画面構成

RMSへのログインはRMS Web(rms.rakuten.co.jp)からIDとパスワードを入力して行います。ログイン後のトップ画面にはメニューバーが表示され、「商品管理」「注文管理」「データ分析」「広告管理」「メルマガ管理」などの主要機能にアクセスできます。

画面構成は定期的にリニューアルされており、2024年以降は「データ分析」メニューが大幅に強化され、店舗カルテの表示項目追加や顧客属性データの詳細化が行われました。機能アップデートの情報はRMS内の「お知らせ」やRMS Newsで配信されるため、定期的に確認することをおすすめします。

楽天RMSの主要機能一覧

RMSには多数の機能が搭載されていますが、売上向上に直結する機能を理解しておくことが重要です。主要な機能カテゴリを整理しておきましょう。

商品管理・ページ作成機能

「商品管理」メニューでは商品の登録・編集・削除、商品画像の管理、カテゴリ設定、在庫数管理、価格設定(通常価格・セール価格・会員価格)などを行います。商品ページのHTMLをRMS上で直接編集できる「商品ページ作成」機能もあり、画像配置・説明文の構成・バナー挿入などが可能です。

商品名・検索キーワード(タグ)・商品属性(スペック情報)もここで設定します。楽天市場の検索ランキングに影響する商品名のキーワード構成は、RMSの商品管理から直接編集できるため、アクセス解析で見つけた有効キーワードを即座に商品名へ反映させる運用が重要です。

受注・配送管理機能

受注管理では、注文の確認・在庫引当・配送伝票の発行・追跡番号の入力・キャンセル処理など、注文フローのすべてを管理します。配送会社との連携(ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便など)もRMSから設定でき、一括で配送ラベルを印刷する機能もあります。

受注管理の対応速度は楽天市場のショップ評価(「総合評価」「配送スピード」)に影響します。注文確認から発送完了通知までのリードタイムを短縮することで、レビュー評価の向上にもつながります。

メルマガ・CRM機能

「R-Mail(楽天メルマガ)」機能では、過去の購入者や店舗フォロワーに向けてメールマガジンを配信できます。セグメント配信(購入回数別・性別・居住地域別など)に対応しており、ターゲットを絞った訴求が可能です。配信後の開封率・クリック率・売上への貢献もRMSで追跡できます。

「R-SNS(楽天SNS)」機能ではフォロワーへの投稿・新商品告知が可能です。また「サンキューメール」「フォローメール」などの自動配信設定も行えるため、購入後のCRM施策をRMSで完結させることができます。

データ分析・レポート機能

RMSのデータ分析機能は「店舗カルテ」「アクセス・流入分析」「売上・商品分析」「顧客分析」「広告効果測定」に分かれています。各機能の詳細な使い方は後述しますが、これらのデータを組み合わせることで、「なぜ売れていないのか」「どの施策が効いているのか」を数値ベースで把握できます。

店舗カルテ(R-Karte)の使い方と活用術

店舗カルテはRMSのデータ分析機能の中核をなすダッシュボードです。店舗全体の売上・アクセス・転換率・客単価などの主要KPIを一画面で確認でき、店舗の「健康状態」を日次・週次・月次で把握するために最初に確認すべき機能です。

店舗カルテで確認できるKPIと見方

店舗カルテで確認できる主なKPIは以下の通りです。「アクセス人数(UU)」「転換率(CVR)」「客単価」「売上金額」「注文件数」「新規購入者数」「リピーター購入者数」「リピート率」などが一覧で表示されます。2024年の仕様変更で「新規・リピート(1回、2回、3回、4回以上)別売上」「性別・年齢別売上」「商品ジャンル別売上TOP10」「クーポン利用売上」「ポイントアップ適用売上」が追加され、より詳細な分析が可能になりました。

売上の基本方程式は「売上=アクセス数×転換率×客単価」です。店舗カルテを見る際は、この3つの指標のうちどれが下がっているかを最初に確認します。アクセスは増えているのに売上が下がっていれば転換率か客単価の問題、売上が下がっているのにアクセスも下がっていれば集客の問題、というように原因を絞り込めます。

前年同月比・同業種平均との比較活用法

店舗カルテの強みのひとつは、同じジャンル内の上位10店舗平均値との比較ができる点です。自店のCVRが2%のとき、同業種平均が3.5%であれば、転換率に改善余地があることが客観的に確認できます。これは自社のデータだけを見ていては気づきにくい比較視点です。

また前年同日・前年同月比のデータも表示されるため、季節変動を考慮した評価が可能です。イベント(楽天スーパーSALE・お買い物マラソン)の有無で売上が大きく変動する楽天市場では、前年同一イベント期間との比較が最も有意義な比較軸です。

分析用レポートのダウンロードと活用

「データ分析>店舗カルテ>分析用レポート」から、KPIデータをCSV形式でダウンロードできます。エクスポートしたデータをExcelで加工・グラフ化することで、チーム内での報告資料や月次レビューに活用できます。特に複数月にわたるトレンド分析(季節パターンの把握)や、複数の施策実施前後の効果比較には、ダウンロードしたデータを活用した分析が有効です。

アクセス・流入分析の実践

「どこからどのようなキーワードで来ているか」を把握することは、SEO改善・広告最適化・商品ページ改善のすべての起点になります。RMSのアクセス・流入分析はその核心的なデータを提供しています。

楽天内検索キーワードの分析

「データ分析>アクセス・流入分析>検索キーワード」では、楽天市場の検索窓からどのようなキーワードで自店舗・自商品にアクセスが来ているかが確認できます。キーワードごとのアクセス数・転換率・売上金額も表示されるため、「どのキーワードが売上に貢献しているか」を把握できます。

確認すべきポイントは大きく3つです。①狙ったキーワードで実際にアクセスが来ているか、②予想外のキーワードからのアクセスがないか(新たな需要の発見)、③転換率が高いキーワードを商品名・商品説明文に積極的に盛り込んでいるか、です。転換率が高いキーワードは、そのキーワードを検索したユーザーとの相性が良い証拠なので、商品タイトルの前半に配置することが重要です。

流入経路(参照元)の分析

「アクセス・流入分析>参照元分析」では、楽天検索・RPP広告・楽天ランキング・楽天トップページ・外部サイト(SNS・Google)など、どのルートから店舗へのアクセスが来ているかが確認できます。「商品別参照元」機能では商品ごとの流入経路データをCSVでダウンロードでき、回遊性の分析にも活用できます。

流入経路の分析で重要なのは「どの経路の転換率が高いか」です。楽天ランキング経由のアクセスはランキング受賞中は急増しますが、期間終了後に元に戻ります。一方でSEO経由(楽天内自然検索)のアクセスは安定的に継続するため、SEO強化の優先度が高いことがデータから確認できます。RPP広告経由のアクセスと自然検索経由のアクセスのCVRを比較することで、広告投資対効果の評価も可能です。

商品別アクセスデータの活用

「アクセス・流入分析>商品ページ」では商品ごとのアクセス数・転換率・売上が一覧で確認できます。この画面を定期的(週1回)に確認することで、「アクセスがあるのに転換率が低い商品」「アクセスが少ないが転換率が高い商品」などのパターンを発見できます。

「アクセスが多いのに転換率が低い商品」は、商品ページのコンテンツに問題がある可能性が高いです。サムネイル画像の改善、商品説明文の充実、サイズ・仕様情報の追加などの対応が効果的です。逆に「アクセスが少ないが転換率が高い商品」は、SEO・広告で集客を強化することで売上を大きく伸ばせる可能性があります。この2パターンの商品を発見して対策を打つことが、RMS活用の最も直接的な売上改善手法です。

売上・商品分析で改善優先商品を特定する

店舗内の商品数が多い場合、すべての商品を均等に改善しようとすると効率が悪くなります。RMSの売上・商品分析を活用して「どの商品から改善すべきか」の優先順位をデータで判断することが重要です。

売上構成比の把握と主力商品の特定

「データ分析>売上・商品分析」では商品ごとの売上・注文件数・売上構成比が確認できます。多くの店舗では上位20%の商品が売上の80%を占めるパレートの法則が当てはまります。売上トップ商品(主力商品)を明確に把握し、それらの商品を最優先で強化(画像改善・説明文充実・広告投資・レビュー獲得)することが効率的です。

また、かつて売れていたが最近アクセス・売上が落ちている商品を「売上比較レポート」で発見することもできます。前月比・前年比でマイナスになっている商品は競合の強化・季節需要の変化・商品ページの陳腐化などが原因として考えられるため、早期に原因を特定して対策を打ちましょう。

転換率(CVR)と客単価の改善ポイント

商品別のCVRを比較すると、同じカテゴリ内でも商品ごとに大きな差があることが多いです。CVRが高い商品と低い商品のページを比較し、何が違うかを分析することが改善の第一歩です。CVRが高い商品の特徴(画像の見せ方・説明文の構成・価格設定・レビュー件数)を他商品に横展開することで、効率的な改善が可能です。

客単価の向上にはセット販売・まとめ買い訴求・関連商品レコメンドが効果的ですが、それらの効果もRMSの売上・商品分析で検証できます。「まとめ買い割引」を設定した後に注文件数あたりの客単価が上がっているかを確認し、効果があれば他商品にも展開するという形でPDCAを回しましょう。

在庫切れによる機会損失の把握

在庫切れ・非公開状態になっている商品のアクセスデータもRMSで確認できます。アクセスが多いのに在庫切れ状態が続いている商品は、売上機会を失っている状態です。特にイベント前(楽天スーパーSALE・お買い物マラソン)に在庫切れ商品を発生させないよう、RMSの商品管理と発注管理を連携させることが重要です。

顧客分析機能の活用

楽天市場では購買者の属性データ(性別・年齢・新規/リピーター)がRMSで確認できます。顧客の実態を把握することで、メルマガのターゲティング・商品ラインナップの方向性・ページ訴求のトーンを最適化できます。

新規・リピーター比率の分析と活用

「データ分析>顧客分析」では新規購入者数とリピーター数、リピート率が確認できます。店舗カルテの2024年アップデートで「新規・リピート(1回、2回、3回、4回以上)別売上」が追加されたことで、購入回数ごとの売上構造が把握しやすくなりました。

リピート率が低い店舗(目安:リピーター比率20%以下)は、初回購入者を2回目購入につなげる施策(サンキューメール・クーポン・ポイントプレゼント)を優先すべきです。反対に新規顧客の流入が少ない場合はSEO・RPP広告・SNS集客など新規集客施策を強化します。どちらに課題があるかはRMSの顧客分析で判断できます。

性別・年齢層別の購買傾向分析

顧客分析では性別・年齢層・地域別の購買データも確認できます。想定していたターゲット層と実際の購買層が異なるケースは珍しくありません。例えば「主婦向け商品として設計したが、実際は30代男性からの購入が多い」といった場合、商品ページの訴求軸や画像の世界観を実態に合わせて最適化することでCVRが改善するケースがあります。

また、季節や商品によって性別・年齢層の分布が変わることもあります。ギフトシーズン(母の日・父の日・クリスマス)は普段とは異なる属性の顧客が購入するため、時期に合わせたページ訴求の変更を検討する材料として顧客分析データが役立ちます。

F2転換率(初回→2回目購入)の改善

初回購入から2回目購入への転換率(F2転換率)は、LTV(顧客生涯価値)を高める上で最重要の指標のひとつです。RMSでは初回購入者(F1)と2回目以上の購入者(F2以上)の比率を確認でき、F2転換率を計算することができます。

F2転換率を高めるための施策として、「初回購入者限定の次回使えるクーポン」「購入後のフォローメール(使い方ガイド・関連商品紹介)」「定期購買の仕組み化(定期便・まとめ買い割引)」などが有効です。施策実施後にF2転換率がどう変化したかをRMSで継続的に追うことで、効果を定量的に評価できます。

広告・販促施策の効果測定

楽天市場での広告・販促施策は費用がかかるため、ROI(投資対効果)を正確に把握することが重要です。RMSでは各施策の効果を計測するための機能が用意されています。

RPP広告のROAS計測と最適化

RPP(楽天プロモーションプラットフォーム)広告の効果はRMS内の「広告管理>RPP広告レポート」で確認できます。キーワードごとのクリック数・費用・転換数・売上・ROASが表示されるため、費用対効果を商品別・キーワード別に評価できます。

ROAS(広告費用対効果)の目標値は業種や利益率によって異なりますが、一般的に粗利率30%の商品であればROAS300〜500%以上を目標にすることが多いです。ROASが目標を下回っている商品・キーワードへの入札を調整し、ROASが高い商品・キーワードへの予算配分を増やすことで、広告効率を改善できます。RPP広告レポートのデータをRMSから定期的にダウンロードして分析するサイクルを週次で習慣化することが重要です。

クーポン・ポイント施策の効果測定

クーポン発行の効果はRMSの「クーポン管理」でクーポン利用数・利用率・クーポン経由売上が確認できます。また店舗カルテでは「クーポン利用売上」「ポイントアップ適用売上」が2024年から確認できるようになりました。

クーポン施策を評価する際は「クーポンがなくても買っていたユーザーへの割引(機会損失)」と「クーポンによって購入を促進したユーザーからの追加売上」のバランスを見ることが重要です。クーポン配布をサンキューメール(購入後フォロー)に限定するか、全員に配布するかによってROIが大きく変わります。RMSのデータで実際の利用率・追加売上を確認しながら配布戦略を最適化しましょう。

イベント期間中の広告・施策の効果検証

楽天スーパーSALE・お買い物マラソン期間中は通常期と比べてアクセス数が急増します。イベント期間中と通常期の「アクセス数・転換率・RPP広告ROAS・クーポン利用率」を比較することで、どの施策がイベント期間中に特に効果的かを把握できます。

イベント期間中はRPP広告の単価が上昇する傾向があるため、ROASが目標を下回る場合は入札単価の調整が必要です。逆にイベント期間中は転換率が高くなる傾向もあるため、広告を積極的に出したほうが有利な商品カテゴリもあります。これらの判断もRMSのデータに基づいて行うことが重要です。

RMSデータを使ったPDCAサイクルの実践

RMSのデータは「見るだけ」では意味がありません。データを読み取り、改善施策を立案・実行し、効果を検証するPDCAサイクルを継続的に回すことが、楽天市場での売上改善の本質です。

週次・月次のデータ確認サイクル

RMSの活用で推奨するチェックサイクルは「週次」と「月次」の2層構造です。週次では①店舗カルテ(前週比のアクセス・CVR・売上確認)、②アクセス流入分析(検索キーワードの変動確認)、③RPP広告レポート(ROAS確認)の3点を確認します。月次では①顧客分析(新規・リピーター比率、F2転換率)、②商品別売上分析(前月比・前年比)、③クーポン・メルマガ効果測定を行います。

週次チェックで変動があれば即座に対応(広告入札調整・在庫補充・キャンペーン設定)し、月次チェックでは戦略的な方向性の修正(商品ラインナップ・価格設定・訴求軸の変更)を行う、というリズムが実践的です。

数値目標の設定とKPI管理

RMSのデータを活用するためには、まず数値目標(KPI)を設定することが前提です。「今月の転換率目標:2.5%」「RPP広告ROAS目標:400%以上」「リピート率目標:25%」のように具体的な数値を設定し、RMSのデータと照合することで「達成できているか、できていないか」を客観的に判断できます。

特に転換率は楽天市場の同業種平均と比較することが有効です。RMSの店舗カルテで同業種平均を確認し、自店が平均を下回っている指標を優先的に改善することで、効率的なリソース配分が可能になります。

施策実施後の効果検証の方法

RMSを活用した効果検証では「施策実施前後のデータ比較」が基本です。例えばサムネイル画像を変更したなら、変更前の2週間と変更後の2週間でCTR(楽天市場の場合はアクセス数の変動)と転換率を比較します。ただし楽天市場はイベント・季節の影響を受けやすいため、イベント期間を避けて施策効果を検証することが重要です。

1つの施策変更のみで比較できれば最も明確ですが、実際は複数の施策を同時に実施することが多く、どの施策が効いたかの特定が難しい場合もあります。そのため施策変更の記録(変更日・変更内容)を別途ドキュメントに残し、RMSのデータ変動と照合できる運用体制を整えることを推奨します。

RMS活用でよくある失敗パターンと改善策

RMSを導入している店舗でも、データを十分に活用できていないケースが多く見られます。典型的な失敗パターンを把握しておくことで、効果的な活用に向けた改善が進みやすくなります。

データを「見るだけ」で施策に落とし込めない

最も多い失敗パターンは「RMSでデータを確認しているが、具体的な施策に結びついていない」状態です。例えば転換率が下がっているデータを見ても、「なぜ下がっているのか」の原因分析まで踏み込まず、「様子を見る」で終わってしまうケースです。RMSのデータはあくまでも現状把握のツールであり、データを見た後に「何を変えるか」を決定し実行することが必須です。

改善策としては、毎週のRMSチェック後に「今週の気づき」と「来週の改善アクション」を1〜2点必ず記録するルールを設けることが有効です。アクションが決まらなければデータ確認の意味が薄れるため、チェックシートとアクション記録をセットで運用することを推奨します。

全商品を均等に改善しようとして優先度がない

商品数が多い店舗では「全商品の転換率を改善しよう」という考えで作業が分散し、どれも中途半端になるケースがあります。売上の8割を占める主力商品20%を先に強化するパレート最適の発想が、リソース配分の効率化に重要です。RMSの売上・商品分析で上位商品を特定し、改善の優先順位を明確にした上で作業を集中させましょう。

イベント期間のデータと通常期を混同して分析する

楽天市場ではお買い物マラソンやスーパーSALEなどのイベント期間中にアクセス・売上が急増します。イベント期間のデータを通常期と同列に比較してしまうと、施策効果の評価が歪みます。前年同イベント期間との比較、またはイベント前後の通常期データとの比較を軸にすることで、より正確な効果測定が可能です。RMSのデータをダウンロードする際は、イベント期間とそれ以外の期間を分けて管理する習慣をつけましょう。

RMSデータを活用したSEO・商品改善の実践

アクセス解析・商品分析で得たデータを施策に落とし込む具体的な方法として、SEO改善と商品ページ改善の実践的なアプローチを解説します。

検索キーワードから商品名・説明文を最適化する

RMSの検索キーワード分析で「転換率は高いのにアクセスが少ないキーワード」を発見したら、そのキーワードを商品名の前半部分に追加することで、検索表示回数(インプレッション)が増加し、アクセス増につながります。楽天市場の商品名は全角127文字まで設定できますが、SEO効果を高めるためにはユーザーが検索しそうなキーワードを自然な形で前半30〜50文字以内に含めることが重要です。

また、商品説明文のキーワード密度も検索評価に影響します。アクセス解析で判明した有効キーワードを商品説明文・スペック欄・キャッチコピーに自然な形で盛り込むことで、楽天内検索でのランキング向上が期待できます。ただし、無理なキーワード詰め込みはユーザー体験を損ない、転換率低下の原因になります。「ユーザーが読んで理解しやすい」文章を優先しながらキーワードを含める設計が必要です。

高CVR商品の要素を他商品に横展開する

商品別分析で転換率が特に高い商品のページを詳細に確認し、その構成要素(サムネイル画像・商品説明文の構成・使用シーン画像・価格設定・レビュー件数など)を他商品に横展開することが効率的な改善手法です。転換率の高い商品に共通する要素を見つけ、それを他商品でも再現する「成功パターンの横展開」は、RMSデータがあってこそできる改善アプローチです。

例えば「成分や原材料を詳細に図解した画像を追加したらCVRが1.5倍になった食品商品」があれば、同じカテゴリの他商品にも同じ改善を施すことで、全体のCVRを底上げできます。RMSの商品別CVRデータを定期的にモニタリングし、優秀商品のベストプラクティスを蓄積・展開するサイクルが店舗力を継続的に高めます。

また、転換率の分析は季節や需要期によって変動するため、同一時期のデータ同士で比較することが前提です。例えばクリスマスシーズンに限定して販売する商品のCVRは、通常期の商品と単純比較しても参考になりません。比較対象の条件を揃えながら「なぜ売れる商品はCVRが高いのか」を解明し続けることが、長期的な商品力の向上につながります。

競合との差を埋めるベンチマーク分析

RMSの店舗カルテで確認できる「同業種平均値」は、競合ベンチマークとして非常に有用です。例えば自店のリピート率が15%で同業種平均が25%であれば、CRM施策(サンキューメール・フォロークーポン・定期購買促進)を強化することが優先課題です。逆に転換率が同業種平均を大きく上回っているなら、集客(アクセス数増加)に注力することで売上を伸ばせる余地があります。

同業種平均とのギャップが大きい指標ほど改善ポテンシャルが高い、という考え方でKPI改善の優先順位を決めることができます。ただし「同業種平均」はあくまでも目安であり、商品の価格帯・ターゲット層・販売形態(単品販売 vs セット販売)によって適正値は変わります。平均を参考にしながらも、自店の商品特性や戦略に合った独自のKPI目標を設定することが最終的には重要です。競合他社の実績を楽天ランキングや口コミ数などの公開情報と組み合わせて分析することで、RMSのベンチマーク分析はさらに精度が高まります。

よくある質問

Q:楽天RMSは無料で使えますか?
A:楽天市場への出店契約を締結していれば、RMSは月額費用なしで利用できます。出店プランの月額費用(がんばれ!プラン:19,500円〜、スタンダードプラン:50,000円〜、メガショッププラン:100,000円〜)に含まれています。RMSの基本機能はすべて追加費用なしで使用できますが、一部のプレミアム広告機能や外部ツール連携には別途費用が発生する場合があります。

Q:RMSのデータはどのくらいの期間遡って確認できますか?
A:RMSのデータ保存期間は機能によって異なります。店舗カルテは過去13ヶ月分、アクセス・流入分析は過去1年分のデータが確認できます。RPP広告レポートは過去1年分がダウンロード可能です。長期的なトレンド分析を行いたい場合は、定期的にCSVダウンロードしてデータを蓄積する運用を推奨します。

Q:RMSのデータをGoogleアナリティクスと連携できますか?
A:楽天市場の商品ページはRMS上で管理されているため、一般的なGoogleアナリティクスのトラッキングコードを商品ページに直接埋め込む形での連携はサポートされていません。楽天市場の流入・行動データはRMSの分析機能で確認することが基本です。一方で、自社ECサイトとの統合管理が必要な場合は、楽天の外部データ連携ツールやBIツール(Looker Studio等)との連携を検討する方法があります。

Q:RMSの管理画面に複数のスタッフアカウントを設定できますか?
A:はい、RMSではサブアカウント(担当者アカウント)を複数作成でき、機能ごとに権限を設定することができます。例えば「商品管理のみ」「受注管理のみ」「データ分析のみ」といった権限分けが可能で、業務分担に合わせたアクセス制御ができます。アカウント管理は「店舗運営管理>アカウント管理」から設定できます。

Q:競合店舗のデータをRMSで確認することはできますか?
A:RMSで確認できるのは自店舗のデータのみです。競合店舗の売上・アクセスデータは直接確認できません。ただし、楽天市場の「ジャンル別ランキング」「キーワード検索結果」「商品口コミ数」などは楽天市場のフロント画面から公開情報として確認できます。競合調査には楽天市場のランキング上位商品を定期的に観察する方法や、外部の競合調査ツール(Nint・Marketplace Scope等)を活用する方法があります。

まとめ

楽天RMSは「管理ツール」ではなく「売上改善のための分析基盤」として活用することが、楽天市場での成長に直結します。店舗カルテでKPIを把握し、アクセス・流入分析でキーワードと流入経路を深掘りし、商品別分析で改善優先商品を特定し、顧客分析でCRM施策を立案する——このサイクルをRMSを起点に回すことで、感覚的な運営からデータドリブンな運営へと転換できます。

「楽天のアクセス解析をどう解釈して施策を立てればいいかわからない」「RMSの機能を使いこなせていないまま運営している」といったご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。TSUMUGUでは、EC事業者の状況を診断しながら売上アップのための施策設計を一貫してサポートしています。→ まずは相談する(無料)

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