「これからネットショップを始めたいけれど、Amazonや楽天などのモールに出店すべきか、Shopifyなどで自社サイトを作るべきか迷っている」と悩んでいませんか。
結論から言うと、ビジネスの目的が「短期的な売上確保」なのか、「長期的なブランド構築」なのかによって選ぶべき手段は異なります。
なぜなら、自社ECサイトとECモールは、集客の仕組みやコスト構造、そして資産としての価値が根本的に異なるからです。
数々のECサイトに携わってきた筆者が、両者の違いやメリット・デメリットをプロの視点で徹底解説します。
この記事を読めば、あなたの会社の規模や商品に最適なプラットフォームが明確になり、失敗しないEC運営の第一歩を踏み出せるようになるでしょう。
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自社ECサイトとECモールの違いは何か
自社ECサイトとECモールは、よく「路面店」と「デパートのテナント」に例えられます。
それぞれビジネスモデルの構造が全く異なるため、まずは5つの観点から違いを理解しましょう。
- 集客力
- 顧客リスト
- コストと利益率
- 競合との比較
- 信頼性
それぞれ解説していきますので、自社の状況と照らし合わせてみてください。
集客力
自社ECサイトとECモールの最大の違いは、集客力の有無にあります。
自社ECサイトは、インターネット上の「孤島」のようなものです。立ち上げただけでは誰も訪れてくれないため、自力でお客様を集めなければなりません。
- SEO対策
- Web広告
- SNS運用
主に上記の方法を駆使して集客をしていきます。
一方、ECモールは巨大な「集客装置」です。
Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングには、すでに「買い物をしたい」という意欲の高いユーザーが毎日数千万人規模で訪れています。商品を登録するだけで、その巨大なトラフィックの一部を享受できる可能性があるのです。
集客のスタートラインが全く異なることを理解しておきましょう。
顧客リスト
ビジネスの資産となる顧客リスト(メールアドレスや購入履歴など)の扱いも大きく異なります。
自社ECサイトでは、会員登録してくれたお客様の情報はすべて自社の資産になります。
- メルマガ、LINE配信で直接アプローチする
- リピーターになってもらうための施策をする
上記の内容が自由に行えます。
対してECモールでは、顧客情報は基本的にモールの所有物となります。出店者にはメールアドレスが開示されなかったり、連絡手段が制限されていたりすることが一般的です。
そのため、特定のお客様に対して個別に営業をかけるといった、ダイレクトマーケティングが難しい構造になっています。
コストと利益率
運営にかかるコストの種類と、手元に残る利益率にも違いがあります。
ECモールは、以下のコストが発生します。
- 出店料
- 月額費
- 販売手数料(ロイヤリティ)
売れれば売れるほど手数料の支払額が増えるため、利益率は低くなりやすい傾向があります。
一方、自社ECサイト(特にASPカート利用時)は、販売手数料が比較的安く設定されています。
その代わり、集客のための「広告宣伝費」が必要です。自社ECサイトは、集客さえ軌道に乗れば手数料コストを抑えられるため、長期的には高い利益率を確保しやすいモデルと言えます。
競合との比較
商品がお客様の目に触れる際、競合商品がどのように表示されるかも重要なポイントです。
ECモールでは、検索結果に他社の商品と自社の商品が並列で表示されます。価格やレビュー件数が一目で比較されるため、どうしても価格競争やスペック競争に巻き込まれやすくなります。
自社ECサイトの場合、お客様は「あなたのお店」の中にいます。
サイト内には自社の商品しか並んでいないため、他社商品と比較されることなく、ブランドの世界観や商品の魅力をじっくり伝えることができます。「指名買い」を狙うなら、自社ECサイトの方が有利な環境と言えるでしょう。
信頼性
初めて購入するお客様が感じる安心感や信頼性には、大きな差があります。
ECモールには、「Amazonが管理している」「楽天に出店している」という媒体自体のブランド力があります。決済トラブルや個人情報漏洩への不安が少ないため、無名なショップの商品でも購入へのハードルが低くなります。
自社ECサイトは「本当に商品が届くのか」「怪しいサイトではないか」という疑念を持たれがちです。
- 運営者情報の開示
- 丁寧なサイト作り
- SNSでの発信
上記を通じて、自力で信頼を積み上げていく必要があります。信頼獲得までのスピード感は、ECモールに軍配が上がります。
自社ECサイトのメリット
自社ECサイトを運営する最大の魅力は、ビジネスの主導権を自分で握れることです。
長期的な視点でブランドを育てたい企業にとって、以下のメリットは非常に大きな武器となります。
- 利益率が高い
- 顧客リストが「自社の資産」になる
- ブランディングが自由自在である
- 価格競争に巻き込まれにくい
- 運営ルールに縛られない
- リピーター(ファン)を育成しやすい
それぞれのメリットについて、具体的に見ていきましょう。
利益率が高い
自社ECサイトは、売上規模が大きくなるほど利益率が高くなる傾向があります。
ECモールでは売上の10%〜15%程度の手数料が引かれることが一般的ですが、自社EC(ShopifyやBASEなど)では決済手数料の3%〜4%程度で済むケースが多いからです。
月額費用も数千円から始められるサービスが増えており、固定費を抑えられます。
- 商品開発
- サービスの向上
- 次の広告費
浮いた手数料分を上記のような施策に回せます。損益分岐点を超えた後の利益の伸び幅は、自社ECサイトの方が圧倒的に大きいです。
顧客リストが「自社の資産」になる
「顧客リスト」を保有できることは、LTV(顧客生涯価値)を最大化するために不可欠です。
一度購入してくれたお客様に対して、適切なタイミングでメルマガを送ったり、誕生日にクーポンを配布したりすることができます。
こうしたCRM(顧客関係管理)施策により、新規集客コストをかけずにリピート売上を作ることが可能です。
また、顧客データを分析することで、「どんな人が」「何を」「どのタイミングで」買っているのかを深く理解できます。このデータは、新商品の開発やマーケティング戦略の立案において、何にも代えがたい貴重な資産となります。
ブランディングが自由自在である
自社ECサイトは、デザインやレイアウトの制限がほとんどありません。
- 写真の配置
- フォント
- 配色
- 動的なエフェクト
上記はブランドのコンセプトに合わせて、自由にカスタマイズできます。単に商品を売るだけでなく、ブランドの世界観やストーリーを深く伝えることができるのです。
例えば、アパレルやコスメ、食品などの「情緒的価値」が重要な商材において、デザインの力は購買意欲を大きく左右します。
ファンになってもらうための空間作りができる点は、自社ECならではの強みです。
価格競争に巻き込まれにくい
自社ECサイト内には、競合他社の商品が存在しません。
お客様はあなたのサイトに来た時点で、ある程度そのブランドや商品に興味を持っています。
そのため、隣に並んだ激安商品と比較されて、安易な値下げを迫られることが少なくなります。
- 商品の品質
- ブランドのこだわり
- 付帯サービス
また、価格ではない価値で勝負することができます。適正価格での販売を維持しやすいため、ブランド価値を壊すことなく、健全なビジネス運営が可能になります。
運営ルールに縛られない
ECモールには、モール側が定めた細かい規約やガイドラインが存在します。
- 画像のルール
- 配送のルール
- キャンセルポリシー
上記が厳格に決められており、違反するとペナルティを受けることもあります。
また、モール全体のセール時期に合わせてポイント負担を求められるケースもあります。
自社ECサイトであれば、キャンペーンの実施時期や内容、配送方法、決済手段などをすべて自社の判断で決められます。
突然のアカウント停止リスクなども低く、自社のペースで安定した運営を行うことができます。
自社ECサイトのデメリット
自由度が高く利益率も良い自社ECサイトですが、当然ながらデメリットも存在します。
特に立ち上げ初期には、以下の高い壁を乗り越える必要があります。
- 集客力が「ゼロ」からのスタート
- 信頼を得るのが難しい
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 運営に必要な知識・業務が膨大である
- 初期の集客コストが高い
課題を事前に理解し、対策を練っておくことが重要です。
集客力が「ゼロ」からのスタート
自社ECサイトの最大の難関は、やはり集客です。
サイトを公開したとしても、Googleの検索結果にすぐに表示されるわけでもなく、誰にも気づかれません。SEO対策を行っても効果が出るには数ヶ月かかりますし、SNSでフォロワーを増やすのも地道な作業が必要です。
「良い商品を作れば売れる」という考えは、自社ECサイトでは通用しません。
自分たちでお客様を呼び込むためのマーケティング活動を、継続的に行い続ける覚悟が必要です。
信頼を得るのが難しい
知名度のない自社ECサイトに対して、ユーザーは警戒心を抱きます。
「クレジットカード情報を入力しても大丈夫か」「写真通りの商品が届くのか」といった不安を払拭しなければなりません。
HPのデザインが素人っぽかったり、会社概要が不十分だったりすると、すぐに離脱されてしまいます。
- 特定商取引法の表記を明確にする
- セキュリティ対策を万全にする
- スタッフの顔が見えるコンテンツを作る
上記のような工夫が必要です。
レビュー(口コミ)も最初はゼロの状態なので、社会的証明を作るのにも苦労します。
成果が出るまでに時間がかかる
集客と信頼の構築には時間がかかるため、自社ECサイトは売上が安定するまでに長い期間を要します。
一般的に、SEO対策の効果が現れ始めるのは早くて3ヶ月、通常は半年から1年程度と言われています。その間は売上がほとんど立たない「忍耐の時期」が続くことも珍しくありません。
即効性を求めるビジネスや、すぐにキャッシュフローを回さなければならない場合には不向きです。
中期~長期的な計画を立て、じっくりと腰を据えて取り組む姿勢が求められます。
運営に必要な知識・業務が膨大である
自社ECサイトの運営担当者には、多岐にわたるスキルが求められます。
- Webサイトの更新
- SEO対策、広告運用などのSNSマーケティング
- サーバー管理
- セキュリティ対策
商品企画や受発注業務はもちろん、その他にも上記のようにやるべきことは山積みです。
ECモールなら管理画面に入力するだけで済むような作業も、自社ECでは自分たちで設定や構築を行う必要があります。
すべて一人で行うのは困難なため、専門知識を持ったスタッフの採用や、外部パートナーへの委託が必要になる場合もあります。組織としての運営体制を整える難易度は高いと言えるでしょう。
初期の集客コストが高い
前述の通り、立ち上げ当初は自然検索(SEO)からの流入が期待できません。
そのため、売上を作るためにはWeb広告(リスティング広告やSNS広告)にお金を払って集客する必要があります。
CPA(顧客獲得単価)が利益を上回り、最初は赤字スタートとなることも覚悟しなければなりません。
顧客リストが貯まり、リピーターが増えてくれば広告費比率は下がっていきますが、それまでの期間は先行投資が必要です。
資金力のない個人や小規模事業者にとっては、この初期コストが大きな負担となります。
関連記事:自社ECサイトが売れない6つの理由~集客と転換率を改善する具体策をご紹介~
ECモールのメリット
ECモールに出店する最大の理由は、その圧倒的な「売る力」を借りられる点にあります。
特にEC事業の立ち上げ期において、以下のメリットは強力な追い風となります。
- 圧倒的な集客力がある
- ユーザーからの信頼が得やすい
- 立上げ・運営が比較的簡単である
- モール主催のイベントに乗っかれる
- 物流代行やサポートなどのインフラが使える
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
圧倒的な集客力がある
Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどの大手モールには、何もしなくても毎日膨大な数のユーザーが訪れます。
彼らは最初から「何かを買おう」と思って検索しているため、購買意欲が非常に高いのが特徴です。
- 適切なキーワードで商品登録を行う
- モール内検索にヒットさせる
自社で集客活動を行わなくても、上記を意識すれば出店初日から商品が売れる可能性があります。
この即効性のある集客力こそが、ECモールを利用する最大のメリットです。無名なブランドや新商品であっても、人の目に触れる機会を簡単に作ることができます。
ユーザーからの信頼が得やすい
ユーザーは「Amazonで買う」「楽天で買う」ということに安心感を覚えています。
たとえ出品者が聞いたことのない会社であっても、モール自体への信頼があるため、購入への心理的ハードルが低くなります。
万が一トラブルがあってもモール側が仲介してくれるという安心感や、使い慣れた決済システムが使える利便性も大きいです。
自社サイトでは購入をためらうようなユーザーでも、モールであればスムーズに購入ボタンを押してくれます。この信頼の借用により、高い転換率(CVR)を実現できるのが魅力です。
立上げ・運営が比較的簡単である
ECモールには、ネットショップ運営に必要な機能があらかじめすべて用意されています。
下記のような面倒な手続きは不要です。
- サーバーの契約
- ドメインの取得
- 決済システムの導入
用意された管理画面に従って商品情報を入力し、開店申請をするだけで、すぐに販売を開始できます。
また、ページのデザインテンプレートも用意されているため、Webデザインの専門知識がなくてもそれなりの見た目のお店を作れます。
システム構築の手間と時間を大幅に削減できるため、商品販売という本質的な業務に集中できます。
モール主催のイベントに乗っかれる
ECモールでは、定期的に大規模なセールイベントが開催されます。
代表的なイベントは下記になります。
- 楽天スーパーSALE
- Amazonプライムデー
- Yahoo!ショッピングのPayPay祭
イベント期間中はモール全体で大々的な宣伝が行われ、ユーザーのアクセス数と購買意欲が爆発的に高まります。この波に乗ることができれば、通常時の何倍、何十倍もの売上を短期間で作ることが可能です。
自社単独では不可能な規模の集客イベントに参加できるのは、モール出店者だけの特権と言えます。
物流代行やサポートなどのインフラが使える
売上が増えてくると大変になるのが、商品の梱包や発送作業です。
AmazonのFBA(フルフィルメント by Amazon)や楽天スーパーロジスティクスなどを利用すれば、以下のことを全て代行してもらえます。
- 商品の保管
- 注文処理、配送
- 返品対応
これにより、少人数での運営でも大量の注文をさばくことが可能になります。
また、モールの担当コンサルタントから売上アップのアドバイスを受けられる場合もあり、充実したサポート体制を活用してビジネスを成長させられます。
ECモールのデメリット
集客や信頼の面で有利なECモールですが、ビジネスとして見ると構造的なデメリットも抱えています。
売上は上がるものの利益が残らない、といった事態を避けるために以下の点に注意が必要です。
- 手数料などのコストが高い
- 「顧客リスト」が自社の資産にならない
- 店舗のブランディングが難しい
- 激しい価格競争に巻き込まれる
- モールのルール変更や撤退リスクがある
なぜデメリットが発生するのか、詳しく解説します。
手数料などのコストが高い
ECモールを利用するには、様々な名目でコストがかかります。
- 初期費用
- 月額出店料
- 売上に対して課金される販売手数料
- 決済手数料
- ポイント原資の負担
さらに、モール内検索で上位表示させるための広告費も必要になるケースが多いです。合計すると、売上の15%〜20%以上が経費として消えてしまうことも珍しくありません。
薄利多売のビジネスモデルになりやすく、利益管理を厳密に行わないと、「売っても売っても儲からない」状態に陥るリスクがあります。
「顧客リスト」が自社の資産にならない
前述の通り、ECモールで獲得した顧客情報は、実質的にモール側の資産となります。
Amazonでは顧客のメールアドレスすら分かりませんし、楽天でも以前よりメルマガ配信の制限が厳しくなっています。そのため、購入者に対して「新商品が出ました」「セールの案内です」といった連絡を自由に行うことができません。
リピーターになってもらうための働きかけが難しく、常に新規顧客を獲得し続けなければならない焼畑農業的なビジネスになりがちです。
LTV(顧客生涯価値)を高めにくい点は、経営上の大きな課題となります。
店舗のブランディングが難しい
ECモールの商品ページは、どの店舗も似たようなレイアウトで統一されています。
これはユーザーにとっては「見やすい」「探しやすい」というメリットですが、店舗側にとっては個性を出しにくいというデメリットになります。
お客様は「商品」を見て買うのであって、「どのお店から買うか」はあまり意識していません。その結果、「Amazonで買った」という記憶しか残らず、店舗の名前を覚えてもらえないことが多いのです。
ブランドのファンを育て、指名買いを増やすというファンマーケティングを行う場所としては不向きです。
激しい価格競争に巻き込まれる
ECモールでは、同じ商品を扱っている店舗が一覧で表示されます。
さらに「価格の安い順」という並べ替え機能があるため、1円でも安い店舗にお客様が流れてしまいます。特に型番商品(家電やメーカー品など)の場合、差別化要素が価格しかなくなるため、熾烈な値下げ合戦になります。
利益を削って安売り競争に参加するか、売れないまま耐えるかという苦しい選択を迫られることもあります。
独自のオリジナル商品でない限り、価格競争からは逃れられない構造になっています。
モールのルール変更や撤退リスクがある
モールに出店している以上、そこは「他人の土地」です。
「明日から手数料を上げます」「画像のガイドラインを変更します」と言われれば、従うしかありません。
また、万が一規約違反をしてしまった場合、アカウント停止などの重いペナルティを受ける可能性があります。
ある日突然ショップが消滅し、売上がゼロになるリスクがあることを認識しておく必要があります。モール依存度が高すぎる経営は、常に生殺与奪の権を他社に握られている状態と言えます。
ECモールか自社ECサイトかで迷ったとき
ここまで見てきたように、双方にメリット・デメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。
迷ったときは、以下の5つの判断基準で自社の状況をチェックしてみましょう。
- 集客の難易度
- コストの掛かり方
- 顧客リストの所有権
- 店舗の自由度
- 競合との戦い方
これらを総合的に判断して決定します。
集客の難易度
まず自問すべきは、「自力でお客様を集められる自信があるか」です。
- Webマーケティングのスキルがない
- 専任の担当者がいない
- 知名度が全くない
上記の場合は、ECモールから始めるのが無難です。
逆に、SNSですでに多くのフォロワーがいる、実店舗の顧客リストがある、広告予算を潤沢に使えるという場合は、自社ECサイトでも勝機があります。
集客力はECビジネスの生命線ですので、ここをどう確保するかで選択肢が変わります。
コストの掛かり方
「変動費(手数料)」を払うか、「固定費・広告費」を払うかの選択です。
売れた分だけ手数料を払いたいならECモールが安心です。売上がゼロならコストも(固定費以外は)かかりません。
利益率を重視し、売上が増えても手数料を抑えたいなら自社ECサイトです。ただし、初期の集客投資が必要となります。
商材の原価率とも相談し、手数料を払っても利益が残るならモール、薄利なら自社ECという判断も必要です。
顧客リストの所有権
ビジネスを「フロー型(売り切り)」にするか、「ストック型(積み上げ)」にするかです。
単発の売上で良いならECモールで構いません。
顧客と長く付き合い、リピート売上を積み上げていきたいなら自社ECサイトが必須です。
将来的にどのようなビジネスモデルを目指すのか、経営戦略に基づいた判断が求められます。
店舗の自由度
「世界観」を売りたいのか、「商品スペック」を売りたいのかです。
- アパレル
- ジュエリー
- D2Cブランド
上記のブランドイメージが重要な商材は自社ECサイトで表現力を高めるべきです。
日用品や型番商品など、機能や価格で選ばれる商材であれば、ECモールの画一的なデザインでも問題ありません。
商材の特性に合わせて、最適な売り場を選びましょう。
競合との戦い方
「比較されたい」か「指名されたい」かです。
他社よりも価格や機能で優位性があり、比較されれば勝てる商品はECモールが向いています。
比較されると弱いが、ストーリーやこだわりを知ってもらえれば売れる商品は自社ECサイトでじっくり接客すべきです。
自社商品の強みがどこにあるのかを客観的に分析することが大切です。
自社ECサイトとECモールの両方を運営するのがおすすめ
最終的な結論として、最も推奨されるのは「自社ECサイトとECモールの併用」です。
どちらか一方を選ぶのではなく、それぞれの強みを活かして役割分担をさせる戦略です。
具体的には、以下のような流れを作ります。
- ECモール(認知・新規獲得)
集客力のあるモールに出店し、まずは多くの人に商品を知ってもらい、購入してもらう。
利益はトントンでも良いと割り切り、「広告宣伝の場」として活用する。 - 同梱物による誘導
モールで購入された商品に、自社ECサイトの案内チラシや、本店限定のクーポンを同梱する。
「公式サイトならもっとお得」「限定商品がある」といったメリットを提示する。 - 自社ECサイト(利益確保・リピート)
誘導されたお客様に会員登録してもらい、以後は自社ECで購入してもらう。
メルマガなどで関係を維持し、高利益率なリピート売上を作る。
この「モールで集客し、自社ECで利益を出す」という二刀流こそが、現代のECビジネスにおける王道の勝ちパターンです。
リソースが許すのであれば、段階的にでも両方の運営を目指すことをおすすめします。
まとめ
自社ECサイトとECモールの違いについて、メリット・デメリットや選び方を解説してきました。
重要なポイントをまとめます。
- ECモールは「集客力」と「信頼性」があるが、手数料が高く顧客リストが残らない。
- 自社ECサイトは「利益率」と「資産性」が高いが、集客が難しく立ち上げに時間がかかる。
- 最初は集客力のあるECモールから始めて、徐々に自社ECサイトへシフトするのが理想的。
- 最終的には両方を運営し、新規獲得とリピーター育成の役割を分けるのが最強の戦略。
どちらか一方だけが正解というわけではありません。
自社の現在のステージ(立ち上げ期なのか、拡大期なのか)や、扱っている商材の特性に合わせて、最適なプラットフォームを選ぶことが成功への近道です。
まずは「自社に集客力はあるのか商品の利益率はどうなのか」を問い直し、検討してみてください。
TSUMUGUではD2C創業者、自社ブランド立ち上げ経験者、ブランドマネージャーの”経験者”が伴走支援します。自社EC・楽天市場などで課題を感じている方はお気軽にご相談ください。⇒まずは課題を相談する(無料)


























